どうして花粉症では咳が出るの?
花粉の季節になると、決まってやって来る花粉症。
咳が出たり、鼻水が出たりと、命に関わるような重病ではないものの、かなり、うっとうしい病気です。
花粉症の症状と言えばそれまでですが、どうして花粉症ではこんな症状が出るのでしょうか。
花粉症は、医学的な名称としては、季節性アレルギー性鼻炎と呼ばれています。
この名前からも分かる通り、花粉症とはアレルギー疾患の一種なのです。
アレルギー疾患とは、アレルギー反応によって起こる病気のことです。
アレルギー反応とは、体の中にアレルゲンと呼ばれるものが入ってきた時に、それを体の外に追い出そうとして起こる反応のことです。
そもそも、何かが体の中に入ってきた時の反応には2種類あります。
そのまま受け入れるか、それとも追い出すかの2つです。
アレルゲンとは、この「追い出すことになっているもの」です。
花粉症の人の体では、花粉が「追い出すことになっているもの」のリストに入っているのです。
ですから、花粉の季節になって花粉が体の中に入ってくると、花粉症の人の体は、花粉を外に追い出そうとします。
そして、追い出すための方法として、咳や鼻水などを使っているのです。
つまり、花粉を咳と一緒に吐き出したり、鼻水に混ぜて外に出してしまったり、ということですね。
花粉症の咳や鼻水は、花粉を追い出そうとして発生しているものなのです。
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花粉症の咳がひどくなる理由とは
同じ花粉の季節でも、以前より花粉症の症状がひどくなることがあります。
咳が止まらなくなったり、やたら鼻水が出て止まらなかったり……。
これには2つの理由が考えられます。
ひとつは、花粉症自体がひどくなっている場合です。
花粉症が悪化しているため、同じ状況でも、以前より咳などがひどくなっているということです。
もうひとつは、花粉の量が多くなっている場合です。
花粉症は花粉に対するアレルギー反応ですから、花粉症はひどくなっていなくても、花粉の量が多くなれば、その分、アレルギー反応も多めに出ます。
同じ花粉の季節の中でも、時期によって花粉の飛散量は変わります。
一般的には、花粉の季節の最初と最後は、花粉の飛散量が少なめです。
そして、真ん中あたりの時期は、飛散量が多めになっています。
このように、花粉の季節の中でも時期によって花粉の飛散量は増えたり減ったりしますから、それに応じて花粉症の症状がひどくなったり軽くなったりすることがある、ということです。
また、時期というよりは天気の影響で花粉の飛散量が変わるケースもあります。
たとえば、雨が降った翌日や、風が強い日などは要注意です。
雨が降った日の翌日は、前の日に雨の影響で飛散しなかった花粉が飛散しますから、普段と比べますと飛散する量が増えることになります。
風が強い日は、遠くの花粉も飛んでくる可能性がありますから、その分、飛散する量も多くなります。
ちなみに、乾燥した日も飛散する量が多くなりがちですから、気をつけてくださいね。
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花粉症の治療は咳が出る前から始めよう
花粉症の症状は、治療によってある程度は抑えることができます。
しかし、咳などの症状が出てから治療を始めるのは、あまりおすすめではありません。
初めて花粉症になられた場合はやむを得ないのですが、ご自身が花粉症だと分かっている場合には、症状が出るよりも早く治療を始める方が得策です。
このようなやり方を、初期療法と言います。
花粉の季節というのはある程度、分かっていますから、花粉の季節が始まるとされている時期のおよそ2週間ほど前から治療を始めるというのがおすすめです。
また、症状が出始めのころから治療を始めるというのも悪くありません。
こうすることによって、ピーク時の症状を軽くする効果が期待できます。
毎年、花粉症にお悩みの方は、ぜひ、お試しください。
薬以外で花粉症の咳を止める方法って有効?
花粉症の症状は病院に行くなどして薬で抑えるのが基本なのですが、世の中では医学的な薬以外による花粉症対策も、いろいろ紹介されています。
薬以外でお手軽に咳などを抑えることができればありがたいのですが、果たしてそのようなことは可能なのでしょうか。
これに関しましては、2つのポイントがあります。
ひとつめのポイントは、花粉症対策の中には医学的にその効果が証明されていないものもある、ということです。
この場合、その対策自体が効果があったのか、それとも何か別の理由によるものなのか、はっきりしていません。
そのため、その対策を試してみても空振りに終わる可能性があります。
もうひとつのポイントは、果たしてその効果は薬と比べてどうなのか、ということです。
花粉症対策の中には、医学的にその効果が証明されているものもあります。
ただし、効き目としては、医学的な薬の方が上の場合が多いようです。
この場合、効き目を求めるのであれば、医学的な薬による治療の方がベターということになります。
ですから、どちらの場合でも、効果的には医学的な薬の方が上、ということになりそうです。
ただ、治療の効果には、ある程度、個人差というものがある場合もありますから、ご自身の負担にならず、安全が確認できる範囲で他の対策を試してみるというのもアリかも知れません。
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