梅毒の症状について知っておこう!
梅毒は性感染症の一種であり、
場合によっては死に至ることもある危険な病気です。
また、
人から人に何度でも感染を繰り返す、
やっかいな病気でもあります。
その一方で、梅毒は、
感染してからの期間によって、
症状の内容や、症状の出る場所が違うという病気でもあります。
そのため、何が梅毒の症状なのか、
混乱される方もおられます。
以下に、梅毒の症状についてご紹介します。
ぜひ参考になさってください。
梅毒症状チェック:症状が出ないものもある!?
梅毒は、梅毒トレポネーマという病原菌が原因の病気です。
しかし、
梅毒トレポネーマに感染していても、
梅毒の症状が出る場合と出ない場合があります。
このうち、
症状が出るものを顕症梅毒(けんしょうばいどく)、
症状が出ないものを無症候梅毒と言います。
ちなみに顕症の顕には、
「顕れる(あらわれる)」という意味があります。
以下にご紹介する症状は、全て顕症梅毒のものです。
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梅毒症状チェック:感染してからの期間によって4種類に分けられる
梅毒の症状にはいろいろありますが、
まず、大きなくくりとして、
感染してからの期間によって分ける分け方があります。
感染してから数週間のものを第1期梅毒、
数か月のものを第2期梅毒、
数年のものを第3期梅毒、
5~10年以上のものを第4期梅毒
と呼んでいます。
(第3期梅毒と第4期梅毒は、
合わせて晩期顕症梅毒と呼ばれることもあります)
ただし、
第3期梅毒と第4期梅毒に関しましては、
現在ではほとんど、見られません。
これは、
梅毒が昔よりも早い段階で発見され、
昔よりも効果的に治療されるようになったためです。
ちなみに梅毒の治療には、
ペニシリンなどの、
梅毒トレポネーマを殺す作用のある薬を使います。
飲み薬として用いられることが一般的ですが、
場合によっては点滴を使用することもあります。
各期ごとの梅毒の症状について、詳しく症状をチェックしよう
各期ごとの梅毒の症状は、以下の通りです。
梅毒症状チェック1:第1期梅毒
第1期梅毒では、感染した部分に、
初期硬結(しょきこうけつ)と呼ばれる、
しこりができます。
このしこりは、やがて、
硬性下疳(こうせいげかん)という、
えぐれたような傷に発展します。
できる場所は、
性器やその周辺が圧倒的に多いです。
しかし、
口や手の指などにできることもあります。
その他の症状としては、
股の付け根にあるリンパ節が硬くなり、
人差し指の指先、
程度の大きさに腫れることがあります。
これらの症状は、痛みがないことが多く、
特に治療をしなくても自然に治ります。
ですが、梅毒自体が治ったわけではなく、
体は梅毒トレポネーマに感染したままです。
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梅毒症状チェック2:第2期梅毒
第2期梅毒の主な症状は、発疹です。
発疹とは、
病気の影響で皮膚などの色が変わったり、
吹き出物のようになって形が変わるなどすることです。
はしかをイメージしていただければ、
分かりやすいかと思います。
第2期になりますと、
感染した梅毒トレポネーマが全身に広がります。
その影響で発疹が出るようになるのです。
第2期梅毒で出る発疹は、非常に種類が多く、
また、
他の病気による発疹と紛らわしいものが多いです。
出る場所は、全身、体の一部など、さまざまです。
また、
出る程度もさまざまで、
ほとんど気にならない程度のこともあります。
また、
梅毒性脱毛と言って、
髪の毛が抜けることもあります。
他にも、熱が出たり、
全身にだるさを感じたりすることもあります。
これらの症状は第1期と同じく、
自然に治ります。
しかし、
梅毒自体は治っておらず、
治療を行なわない限り、感染したままです。
梅毒症状チェック3:第3期梅毒
第3期梅毒の主な症状は、
ゴム腫(ごむしゅ)や
結節性梅毒疹(けっせつせいばいどくしん)などです。
ゴム腫とは、
ゴムのような腫瘍が肌や骨などにできるというものです。
結節性梅毒疹とは、
数センチ程度のしこりが、顔にたくさん、
できるというものです。
梅毒症状チェック4:第4期梅毒
第4期梅毒の主な症状は、
大動脈炎、大動脈瘤(だいどうみゃくりゅう)、
脊髄癆(せきずいろう)、進行麻痺などです。
大動脈炎と大動脈瘤は血管の病気で、
死に至る可能性もある危険なものです。
脊髄癆とは、梅毒の炎症が脊髄にまで及び、
激しい痛みなどの症状が出るというものです。
進行麻痺とは、梅毒の影響が脳にまで及び、
記憶障害や異常な行動などを
引き起こすというものです。
梅毒の症状に関するまとめ
以下に、梅毒の症状について簡単にまとめさせていただきます。
・梅毒は梅毒トレポネーマによる感染症。
・梅毒トレポネーマに感染していても、症状が出ないこともある。
・梅毒の症状は、感染してからの期間によって4つに分けられる。
・第1期梅毒の主な症状は、しこりやえぐれたような傷、股の付け根の腫れ。
・第2期梅毒の主な症状は、発疹や脱毛、発熱、全身のだるさ。
・第3期梅毒では、ゴムのような腫瘍ができたり、数センチ程度のしこりが、たくさん、できたりする。
・第4期梅毒の主な症状は、大動脈炎、大動脈瘤、脊髄癆、進行麻痺。
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